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*****令和元年6月18日(火)第70号*****

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連載第1回=「認知症基本法」法案、20日に国会提出
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◇─[はじめに]─────────

 今後の、認知症施策の大きな方向性を示すことになる「認知症基本法」が6月20日に国会に提出されます。この法案を起草し、関係議員への説得まで行ったのが鈴木隼人衆議院議員であることは、永田町周辺に出入りする業界関係者の間では周知の事実です。

 これまで弊紙では、認知症に関する記事を配信する際に、その多くは鈴木議員が主催する「認知症国会勉強会」を取材し、ここでの講演内容を元に記事を作成してきました。これまで11回開催されてきた「勉強会」で、半分程度は傍聴したと思います。

 この「縁」から弊紙では、この「認知症基本法」に関する取材を鈴木議員に申し入れたところ、快諾して頂きました。インタビュー時点ではまだ法案提出前であり、また通常国会の会期末の多忙な時に、弊紙のために時間を割いて下さった鈴木議員に感謝を申し上げます。

 一般紙等ではこれまで、認知症施策に関しては「もうすぐ政府が『大綱』を発表するが……」と書いてきましたが、「認知症基本法」のことは一般紙の紙面ですら見かけることはありませんでした。

 そもそも「認知症基本法」とは何なのか? どういう内容なのか? 18日に政府が発表した「大綱」と何が違うのか? これらの質問に、鈴木議員本人から全て回答を得ました。そこで弊紙では、今回を含めて4回連載で、その取材内容の全文をご紹介いたします。

 何らかの形で現在、認知症の方と接していたり、これから認知症の「予防」に取り組もうとしていたり、実際に介護現場で認知症のサービス利用者と日々接しておられるような読者に、大いに参考になる内容だと確信しております。ぜひ期待して、お読み下さい。

 日本介護新聞発行人

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そもそも、なぜ今「認知症基本法」なのか?
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 □本紙=何で今回、「認知症基本法」がつくられたのか?

 ■鈴木=写真・認知症国会勉強会で撮影=これまで国の認知症総合戦略は、「オレンジプラン」から「新オレンジプラン」へと引き継がれてきた。私は、この「新オレンジプラン」をある程度評価している。認知症を取り巻く環境を広く見渡して策定した、大きな戦略になっているからだ。

鈴木先生 一方で、この総合戦略が具体的な施策レベルにまで十分に落とし込めているかと言えば心もとない部分があるし、また時代の変化に伴って新たに重点的に取り組むべきことも出てきている。

 こういった課題感をベースにしつつ、認知症対策全般をもっと前に進めていかなければならない。これが、今回「認知症基本法」を策定する際の一番の問題意識だった。これまでその必要性をずっと訴え続けてきて、ようやく今回「認知症基本法」を国会に提出(6月20日予定)できることとなった。

 ここまでの道のりは長かった。国会における認知症対策の議論が極めて低調だったからだ。私自身、認知症関連の議員連盟にはほぼ全て加入しているが、私が国会議員になってからの数年間、これらの議員連盟はほとんど開催されてこなかったのが実情だ。

 議員連盟で議論しなかったら、いったいどこで認知症対策について検討を行うのか? 「この状況はあまりにもまずいだろう」と、危機感をいだいていた。

 これからの超高齢社会において、認知症対策を抜本的に強化していかなければ、認知症が大きな社会課題になりかねないと考えたからだ。

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「認知症基本法」は、どのような内容なのか?
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 □本紙=(まだインタビューの時点では)法案提出前だが、「認知症基本法」の内容について、教えて頂きたい。

 ■鈴木=先ほども申し上げたように、認知症対策は国会でもっともっと議論を尽くして充実させていかなくてはならない。そのためには「羅針盤」が必要になってくる。今回の「認知症基本法」では、その「羅針盤」として3つの方向性を示している。

 1、予防
 2、認知症バリアフリー
 3、尊厳の尊重

 この3つが、今回の「認知症基本法」の三本柱だ。実はこの考え方は全く新しいものではなく、「新オレンジプラン」にも要素としてはちりばめられていた。しかし、この考え方が社会に十分に浸透していたかといえば、残念ながらそうとは言えない。

 そこで今回、わが国が向かうべき認知症対策の方向性を示した上で施策も充実させていくための基本法を策定した。では、この法律が社会に出ることで、何が変わるか? 三つの柱に即して説明する。

 【以下、鈴木議員へのインタビュー内容を今後3回連載で掲載いたします。基本的には、本日から連日で配信する予定ですが、発行人の都合により間隔が空く場合もございますので、その際はご了承下さい】

◇─[おわりに]─────────

 弊紙では偶然に、鈴木議員が主催する「認知症国会勉強会」を知り、第1回目から参加しました。以後も会場は全て、国会議事堂のすぐ目の前にある衆議院議員会館の中にある会議室でした。「何でわざわざ議員会館でやるのか?」、初めは不思議でした。

 実際に勉強会に参加してみると、会場の最前列には国会議員専用の席が設けられ、一般傍聴席はその後ろにありました。この勉強会は与野党を問わず、また一般傍聴も参加資格を問わないため、誰でも出席できます。

 確か最初の1~2回、ある程度の国会議員が参加されていましたが、その後は残念ながら出席議員がまばらな状況でした。記事の中で鈴木議員が「認知症対策の議論が国会において低調なままだと……」と発言している、その一例とも言えると思います。

 このまま、鈴木議員の取り組みが「空回り」で終わってしまうのではないか……。正直なところ、そんな懸念も感じながら「勉強会」を取材してきました。それが今回の法案提出で、一つの「成果」として結実したことは大変喜ばしいと弊紙では考えています。

 ただ、これは連載の最終回(第4回)で鈴木議員が述べているのですが「本当の取り組みは、これから」です。この「認知症基本法」が、一人でも多くの方が「一歩前に踏み出す」きっかけになれば、との願いを込めつつ、今後の行く先を追っていきたいと思います。

 今後ともどうか、弊紙をご愛顧のほど、よろしくお願いいたします。

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